飛行機の部品をカプセルトイで販売したところ、航空ファンを中心に話題になっていることをご存じだろうか。JALの整備士が手掛けていて、2~3日で完売。なぜ人気を集めているのか、担当者に話を聞いたところ……。
カプセルトイが“ぐるぐる”と回されている。玩具業界紙『トイジャーナル』の調べによると、カプセル玩具の市場はここ20年ほど、200億~330億円で推移してきたが、2019年度に400億円を超えた。ブームの背景に「コップのフチ子」などの人気キャラが出てきたり、大人向けの商品が出てきたり、専門店がじわじわ出店したりがある。
《カプセルトイ市場が伸びている(出典:ゲッティイメージズ)》
(出典 image.itmedia.co.jp)
「そーいえば、駅の改札あたりでもよく見かけるようになったなあ」「商業施設では子どもだけでなく、大人もよく買ってるよ」と思われかもしれないが、この勢いは空港のナカでもザワついていることをご存じだろうか。
例えば、羽田空港。第1ターミナルの地下1階スペースにも、20台ほどの自販機が並んでいるわけだが、そこの近くにちょっとユニークなカプセルトイが登場し、航空ファンを中心に話題になっているのだ。マシーンを設置したのは、日本航空(JAL)である。
《開封前のカプセル》
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航空会社がカプセルトイ事業に進出!?――。このような文言を目にすると、「コロナの感染拡大を受けて、航空事業の業績が厳しいからなあ」「そーいえば、機内食を売っていなかったっけ? その流れで始めたのかな」と感じられたかもしれないが、1月に整備関連のグッズ(1回500円)を販売したところ、わずか3日で完売したのだ。
カプセルトイでどんなアイテムを用意したのかというと、捨てる予定だったモノである。コックピットで誤った操作を防ぐために使う「操作禁止タグ」、JALの国際線で使っていたシートカバーでつくった「クラスJシートカバー」、実際にエンジンを支えていた「エンジンボルト」、ギア整備中に使っていた「メッキ試験片」、鶴丸と同じペイントを施した「JALペイントキーホルダー」の5つである。
《JALのカプセルトイ「操作禁止タグ」》
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機内で実際に使われていたモノをカプセルトイで販売することは珍しく、SNS上では次のような投稿があった。
「お目当ての操作禁止タグが出てきた」
「何度も回しちゃったよ」
と。マシーンが設置されていることを知って、羽田空港に慌てて足を運んだものの、
「売り切れていた。残念」といったコメントも。
捨てていたモノを手にするために、“争奪戦”が起きているわけだが、JALはなぜこのような取り組みを始めたのだろうか。きっかけは、21年10月にさかのぼる。
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なぜ飛行機の“中古”部品が売れているのか JALのカプセルトイが7時間で完売
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2202/19/news012.html
2022年02月19日 08時00分 土肥義則 ITmedia
■相当なカロリーを消費
飛行機に搭乗したとき、ライフベスト(救命胴衣)を目にしたことがある人も多いはず。なにかあったときのために常備しているわけだが、なにかったときにきちんと使えなかったらいけないので、定期的に廃棄しているのだ。その数は、年2000着ほどになるという。
《ライフベストの素材でつくった「ポーチ」》
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しかし、世はサステナブルに敏感である。整備士から「このまま捨てるのは、もったいない」「なにか使い道はないのかなあ」といった声があって、捨てる予定だったライフベストを使ってポーチをつくったのだ。価格6380円で販売したところ、想定を上回る注文が入ったので、販売を一時停止する事態に。用意していた1000個は、1週間ほどで完売した。
二匹目のドジョウを狙うというわけではないが、次に目をつけたのが「部品」だっのだ。売店やECサイトなどで販売するのではなく、整備士から「カプセルトイで売ってみるのはどうか」という提案があって、動き始めた。
《エンジンボルト(解説付き)》
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とはいえ、肩書は「整備士」である。飛行機が安全に飛ぶために、点検・点検・点検をしている。不具合などを見つければ、修理・修理・修理である。機体を支えるスペシャリスト集団は、どうやってカプセルトイの販売を行ったのだろうか。JALエンジニアリングの矢田貝弦さんに聞いたところ、「誰にを何を話せばいいのか。どんな契約を結べばいいのか。どこに置くことができるのか。右も左も、全く分からない状況でした」と振り返る。
《クラスJシートカバー》
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対外的なことだけではなく、社内調整にも時間がかかったという。飛行機の部品をカプセルトイで販売することを伝えても、社内からは
「そんなこと本当にできるの?」
「捨てるモノを誰が買うの?」
「500円で売れないでしょ」
といった指摘があったのだ。
社内調整に時間がかかって、冷ややかな声を耳にする。慣れないことの連続だったので、相当なカロリーを消費したそうだが、カプセルの中に入れるモノ選びも難航した。
■第2弾も完売
カプセルのサイズは決まっている。ちょっと考えてみれば分かることだが、飛行機で使われる部品の多くはサイズが大きいので、カプセルの中に入るモノがなかなか見つけられなかったのだ。「お、これ、いいね」となっても、数が必要になる。第1弾では150個の販売を予定していて、1アイテム当たり30個用意しなければいけない。こうした制約があって、すぐに見つけることができなかったのだ。
《鶴丸と同じペイントを施した「JALペイントキーホルダー」》
(出典 image.itmedia.co.jp)
繰り返しになるが、彼らの本業は「整備士」である。対外的な契約+社内調整+冷ややかな声=心が折れそうになっても不思議ではなかったが、くじけることはなかった。なぜか。ライフベストの素材でつくった「ポーチ」を買った人からの声があったからである。「うれしい」「素敵」といったコメントがたくさん届いたこともあって、この業務をやり抜くことができたそうだ。
《メッキ試験片》
(出典 image.itmedia.co.jp)
結果は、先ほど紹介した通りである。わずか3日で完売したわけだが、となると、気になるのは第2弾である。2月10日に、第1弾の2倍にあたる300個を販売したところ、翌日の朝(販売時間でいうと7時間ほど)に完売した。販売当日、担当者がマシーンにカプセルを詰めていると、後ろで人が立っていた。「まだ回せないの? 早く、早く」と待ちわびていたのだ。
予定していた時間になったので、販売を始めたところ、あっという間に行列ができた。「作業が終わって、マシーンの前で仲間と記念撮影をしようと思っていたのですが、たくさんの人が並んでいたので、30分ほど待って写真を撮ることができました」(矢田貝さん)
■初めての試みで、やらかしてしまった
最後にこぼれ話をひとつ。カプセルトイのマシーンに商品を詰める際、気をつけなければいけないことがある。全てのカプセルをよく混ぜてから入れなければいけない。同じアイテムをどんどん入れてしまうと、いわゆる“ダブリ”問題が起きてしまうからだ。「操作禁止タグがほしいのに、エンジンボルトが出てきた。あれ、またエンジンボルトが出てきた。あれ、また、きーーっ!(怒)」となってしまう。
《第2弾は翌日に完売》
(出典 image.itmedia.co.jp)
しかし、JALの整備士チームは、これをやってしまった。初めての試みなので、誰もが通る登竜門のようなものかもしれないが、購入者からすれば関係のない話である。お目当てのモノを手にするために、余分なお金を使った人もいるようだが、特に苦情はなかったそうだ。なぜか。
これは筆者の想像になるが、すべての商品に“個性”があるからではないかと思っている。
カプセルトイ用につくられた、新品のモノが何度も出てきたら、「きーーっ」となる人が出てくるだろうが、JALの場合、“実際に使ったモノ”ばかり。
同じエンジンボルトでも「この飛行機に使われていたのかなあ」「摩擦でこすれている部分が違うよ」といった具合に、この世に一品しかないことが、ファンを心を満たしているのではないだろうか。
《第2弾は6アイテムを販売》
(出典 image.itmedia.co.jp)
次の販売日はまだ決まっていないが、第3弾は実施するとのこと。どんなアイテムが出てくるのか。整備場で「これ使えるんじゃないの?」「いやいや、こっちのほうがよいでしょ」といった会話が交わされているのかもしれない。
>>1
これいいな、知らなかったわ
地方民で年に2~3回位しか飛行機利用しないから、巡り会える可能性は低そうだけど
(´・ω・` )
やだこれ欲しい
部品にちゃんと説明があるのがいいね
こういうの好きなやつは好きだからな
電車の部品とかもめちゃくちゃ高値で売れるし
https://market.jr-central.co.jp/shop/c/ctraingds/
車両番号板(300系)(送料込)
300,000円(税込)
(出典 market.jr-central.co.jp)
操作禁止タグいいな
飛行機ファンじゃないけど一個欲しい
廃棄するなら少しでも利益出るし客は喜ぶし良いね
飛行機は完全隔離されてるから撮り鉄みたいな炎上はほぼないけど
同じようなマニアはいっぱいいるしな
>>23
たまに立ち入り禁止区域にうっかり踏み入れて、みたいな話はないわけでもないけどね
海外だとスパイを疑われたり
>>23
機体工場見学ツアーとか人気ありそうだしな
https://www.ana.co.jp/group/kengaku/
※現在コロナで休止中
CAの制服10cm位に切り刻んてカプセルに入れて売れば
それか引換券で本人から手渡し
CAの使用済みパンストでよくね?
世はサステナブルに敏感だし、再利用できるし、CAさんの金銭負担も減るでしょ?
>>70
これも中古ですか?
すごくほしいです
自衛隊ガチャポンとか慶応病院ガチャポンとかも欲しい
>>36
自衛隊は人気でそうだな
>>36
薬莢なんて、訓練の後拾ってるけど、その後業者に渡して廃棄してるそうだが
あれは売れるんじゃないかと思うんだが
カプセルには何の景品かの紙を入れて、基地の売店のレジで引き換えとかにして
戦車の砲弾の薬莢も景品に入れたら、結構な人気になるんじゃなかろうか
>>36
駐屯地ごとの部隊タグ付き薬莢とか絶対売れるぞ!
頭いい商売だな
いらねーわこんなの
機体の外板、特に塗料がついてる部材を用いないと価値はない
その機体の特徴であり顔でもある
海外じゃ機体の外板から作られたキーホルダー売ってるぞ
現役当時のまま、ANAなら青い特徴的な塗料がついてる部分が数千円から買える
>>52
いやお前みたいなガチオタがやるもんじゃねーだろ
たまの休みに飛行機を眺めに飛行場に行くようなライト層狙ってるんだよ
成田空港のガチャポンいっぱい置いてる所に設置したら飛ぶように売れるだろ
俺もほしいわw
300個×500円で 15万円
整備士がやる事なくて遊んでるんだったら、内職程度にはなるが、
その程度だろうな。
>>55
300個程度じゃ手間代にすらならん
ガチャの脇に置いてある宣伝看板の代金だけで15万とか余裕で飛ぶだろ
利益じゃなくて話題性作りなんだろうが
この手の特殊品欲しいやつかなりいるよな
ガチャより空港で飛行機使用済み部品特売した方が
大きさも関係無い、値段も相当額で売れるし
マニアも集まるわけで多少の利益がでるのと違うか?
500円のガチャじゃ話題作りにしかならんだろ
ニッチな客層が居ることは確実なので廃棄するなら売ってやればいい
>>87
手軽さ がキモなんだよこの手の商売は
ついでに買ってみる 人は大勢居るけど
わざわざ使用済み廃品を買いに足を運ぶのは*オタクくらいだ
これは良い発想
俺もやってしまうかも
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